中部電力が値上げ申請しないそのワケは・・・
令和5年5月19日のNHK NEWS、同20日の日本経済新聞の記事を見て、
また値上げか、あれ?
中部電力が入っていない?
もしかして、中部電力が頑張っているのか?
と一瞬思ってしまいました。
しかし、私の家の電気料金は結構上がっていたはず・・・。
そこにはちゃんとした(残念な)理由がありました。
大手電力7社が6月から家庭向け電気料金を引き上げるなか、中部電力は値上げ申請を見送った。
同じく値上げしない関西電力や九州電力とは違い、中部電力は原子力発電所を稼働しておらず火力発電への依存度が高い。
燃料費高騰の影響を受けやすくても踏みとどまっているのは、価格転嫁を比較的自由に進めやすい同社固有の事情があったのです。
中部電力が値上げ申請を見送った理由は、以下のような要素があります。
燃料費調整の上限が高い
中部電力は燃料費調整制度の上限が大手10社の中で最も高いため、他社より価格転嫁ができたためだ。
大手7社が今回値上げするのは、経済産業省の認可が必要な規制料金というものです。
規制料金には、決められた限度内で燃料費の変動を毎月、機械的に反映する「燃料費調整制度」が組み込まれている。
中部電力の従前の値上げは2014年と他社より遅れたが、この申請時の燃料価格が高水準だったため上限額が高くなった。
⇒結果として、上限にまだ余裕があったという事です。
自由料金の割合が高い
中部電力は自由に料金を設定できる自由料金の割合が高いです。
経済産業省の電力・ガス取引監視等委員会のデータによれば、中部電力の自由料金の割合は全国平均よりも高く、関西電力や東京電力を上回っています。
これにより、中部電力は自由料金の契約を増やすことで、値上げの必要性を回避している可能性があります。
法人向け電力販売の割合が高い
中部電力の販売電力量のうち、法人向けの割合が高いです。
特に中部エリアでは、法人(トヨタ自動車などの自動車関連企業)向けが販売電力量の大部分を占めています。
このため、法人向けの料金設定や契約によって収益を確保し、値上げを見送ることができる可能性があります。
ただし、中部電力には浜岡原子力発電所の再稼働の見通しが立たないという問題もあります。
浜岡原発には巨額の費用がかかっており、その負担や発電能力の低下により火力発電への依存を引き起こしています。
当面、世界のエネルギー事情は、ウクライナへのロシアの軍事侵攻などにより、まだまだ高止まりの様相を呈する形となるかと思います。
この先、新築戸建、中古戸建、マンションの購入をお考えの方は、この辺のことも考慮頂きたく思います。
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松屋不動産販売株式会社
代表取締役 佐伯 慶智