岸田政権下でどうなる?◆フラット35について◆
世界的には金利上昇の局面に入っています(インフレ対策として)。
※詳細は前回コラム(いよいよ不景気の入り口か?)をご参照ください。
異次元の少子化対策によりフラット35の金利は下がるのか?
結論から先に申し上げますと、私は少し先ですが【下がる】と思っています。
前回コラムを書いている途中で住宅金融支援機構のフラット35について「金利引き下げの情報が入って来まして、上昇基調にあった固定金利が反転してマイナスに転じました。」という話をしました。
では、なぜ?上昇基調にあった固定金利の金利が下がったのでしょうか?
その理由としては、
②新発国債(10年物)の利回りが低下したから
③政府の子育て支援策の一環でフラット35の金利優遇の話が出たから
フラット35については、2月・3月と立て続けに金利が上昇し、若干取り組みにくい水準に達していた所でしたが、4月の金利引き下げで、少しは取り組み易くはなるのではないか思います。
しかし変動金利との金利差を考えると、現状は貸出額が大幅に増えるとはなかなか思えません。
先日もフラット35の取扱代理店をしているノンバンク系の営業の方と話をしましたが、『4月になってバッタリ(申し込みが無い状態)です』との事でした。
住宅ローンの貸出総量の約10%を担い、底堅い人気がある【フラット35】ですが、もう少し金利が下がり変動金利との差が1%前後に縮まれば、申込件数も増えてくるのではないかと思います。
そこで岸田政権の異次元の少子化対策に話を戻しますが、令和5年3月31日、政府が公表した少子化対策のたたき台では、子育て世帯の住宅取得を支援するため長期固定金利の住宅ローン「フラット35」の優遇策が盛り込まれました。
そして、今年6月にまとめる経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)で子ども予算の倍増に向けた大枠を示す方針のようです。
未だ、財源や具体策に欠けるとの批判が出ておりますが、素直に6月の骨太の方針発表を待ちたいと思います。
では、具体的にどのような形で、どれ位の優遇策が打ち出されるのでしょうか?
現状考えられるストーリーは、
②対象世帯は、40歳以下の夫婦や多子世帯が対象
③優遇金利の適用は、令和5年10月頃と考えられます。
この様なストーリーで流れていくと考えられますが、その金利優遇幅はいくら位になるのか?
恐らくは、0.25%前後の金利優遇であるのではないかと思います。
現在でも上のリンクにあるように、地方公共団体と住宅金融支援機構が連携してフラット35の金利優遇をやっています。
詳細はそちらを見て下さい。
また、適用期間や要件、金利優遇には定めがありますのでよく読んで下さい。
詳細は今後明らかになってくると思いますので、情報が入り次第、発信していきたいと思います。
松屋不動産販売株式会社
代表取締役 佐伯 慶智